新規候補地に対する分析 (クイック商圏)
「クイック商圏」を使用することで、商圏作成からレポートの実行までを簡単に行うことができます。本演習では、西船橋駅を評価対象として分析を行います。
演習
演習用プロジェクトの作成
- Windows の [スタート] ボタンをクリックし、[ArcGIS] → [ArcGIS Pro] を選択して ArcGIS Pro を起動します。Add commentMore actions
- [ArcGIS サイン イン] ダイアログが表示された場合は、ArcGIS Online のユーザー名とパスワードを入力し、[サイン イン] をクリックします。
- [新しいプロジェクト] から [マップ] をクリックします。
- [新しいプロジェクトの作成] ダイアログで、「クイック商圏プロジェクト」と名前を付けて [OK] をクリックします。
クイック商圏
クイック商圏を実行して、西船橋駅を起点とした商圏作成を行います。
- [解析] タブ → [ワークフロー] グループの [ビジネス解析] → [クイック商圏] をクリックします。

[クイック商圏] ウィザードの [ステップ 1: 位置] で、解析対象となる位置を指定します。
- [場所検索] タブの検索ボックスに「西船橋駅」と入力し、Enter キーを押します。
- 検索結果が表示されるので、選択して [次へ] をクリックします。
[ステップ2: バッファー] で商圏を作成します。
- [道路距離/時間商圏] タブを選択し、以下のように設定し、[次へ] をクリックします。
パラメーター | 設定値 |
---|
距離タイプ | 運転時間 |
時間 | 5, 10, 15 分 |
ディゾルブ オプション | ディスク |

ディゾルブ オプションでは、複数商圏生成時の形状を指定します。
・リング:ドーナツ状の商圏を生成します。
( 例: 5,10 分の道路時間商圏の場合、0-5 分の到達圏ポリゴンと 5-10 分の到達圏ポリゴンを生成します。 )
・ディスク :ドーナツ状になりません。
( 例: 5,10 分の道路時間商圏の場合、0-5 分の到達圏ポリゴンと 0-10 分の到達圏ポリゴンを生成します。 )
- [ステップ3: 解析] では、何も設定せず [次へ] をクリックします。
ステップ 3 では、作成する商圏に対してインフォグラフィックスやレポートの作成、統計データの集計を実行できます。
- [ステップ4: サマリー] で設定内容を確認し、[完了] をクリックします。
ツールが実行され、マップ上に商圏が追加されます。
商圏に統計データを集計する
クイック商圏で作成した商圏に対して、統計データを集計してみましょう。
- [解析] タブ → [ジオプロセシング] グループの [ツール] をクリックします。
- 表示された [ジオプロセシング] ウィンドウで [ツールボックス] タブを選択します。
- [Business Analyst ツール] → [解析] → [レイヤーへの情報付加 (Enrich Layer)] を開きます。

レイヤーへの情報付加ツールに必要な項目を設定します。
- [入力フィーチャ] のプルダウンから「クイック商圏¥バッファー」レイヤーを選択します。
- [出力フィーチャクラス] で、[参照] ボタンをクリックして「西船橋駅周辺の人口世帯」と入力します。
- [変数] 横の [+] ボタンをクリックして、データ ブラウザーを開きます。

データ ブラウザーでは、集計する統計変数を選択することができます。今回は、人口総数と世帯総数を選択します。
- [人口] → [人口総数] → [2020 人口総数] にチェックを入れます。
- [カテゴリ] に戻り、[世帯] → [世帯総数] → [2020 世帯数 総数] にチェックを入れます。
- [詳細パネルの表示/非表示] をクリックし、2 変数が選択されていることを確認して、[OK] をクリックします。

- 各パラメーターが設定されているのを確認して、[実行] をクリックしてツールを実行します。
[コンテンツ] ウィンドウおよびマップに結果レイヤーが追加されるので、商圏別に人口および世帯が集計されていること確認します。
- 結果レイヤーである「西船橋駅周辺の人口世帯」レイヤーを右クリック → [属性テーブル] をクリックします。

- [西船橋駅周辺の人口世帯] テーブルの [×] をクリックして、属性テーブルを閉じます。
解析結果を Excel としてエクスポート
商圏レイヤーに付与された人口・世帯の値を Excel 形式でエクスポートします。
- [ジオプロセシング] ウィンドウの [戻る (←) ] ボタンをクリックします。
- [ツールの検索] に「Excel」と入力します。
- 検索結果から [テーブル → Excel (Table to Excel)] ツールをクリックして開きます。
関連するツールが複数表示されますが、今回使用するのは [テーブル → Excel (Table to Excel)] ツールですので、ご注意ください。
- 以下のように設定して、[実行] をクリックします。
パラメーター | 設定値 |
---|
入力テーブル | 西船橋駅周辺の人口世帯 |
出力 Excel ファイル | [参照] ボタンをクリックし、任意の保存場所に「西船橋駅周辺の人口世帯.xlsx」という名前で保存 |
フィールド エイリアスを列ヘッダーとして使用する | チェックをオンにする |
エクスポートした Excel ファイルを開いて、西船橋駅を起点とした運転時間商圏レイヤーの情報と人口・世帯の集計値が含まれていることを確認します。(要 Microsoft Excel)
- ツール実行後に [詳細の表示] にカーソルを当て、[パラメーター] タブの [出力 Excel ファイル] を選択します。

- [プロジェクト] タブ → [保存] を選択し、プロジェクトを保存します。
まとめ
この演習では、マップ上の任意の位置を選択して商圏を作成しました。さらに、商圏内の統計データを集計し、その結果をテーブル データとして出力することができました。また、以下ツールの操作について学びました。
- [クイック商圏] ツール
- [レイヤーへの情報付加] ツール
- [テーブル → Excel] ツール