本演習にかかる時間はおよそ 30 分です。
本演習では、Business Analyst オフライン データセット(以下、BA データ)を使用して、独自のカスタム変数を作成する方法を学びます。
Business Analyst データ ソース が最新のデータセットに設定されていることをご確認ください。
BA データに搭載されている町丁・字等ポリゴンを使用して、統計データ コレクションを作成します。
統計データ コレクション(.sdcx)は、Business Analyst 上で使用するための設定を格納するファイルです。 (詳細)
[解析] タブ → [ワークフロー] グループの [ビジネス解析] ボタン → [新しい統計データ コレクション] をクリックします。
[統計データ コレクションの作成] ダイアログが開いたら、[入力データ] 右部にある参照ボタンをクリックし、以下のフィーチャクラスを選択します。
<データセット配置先>\JPN_EsriJapan_2024R2\Data\Demographic Data\JPN_EsriJapan_2024R2.gdb\Blocks_blk
[統計データ コレクションの出力] で作成する統計データ コレクションの名前および保存先を確認し、そのまま [作成] をクリックします。
[SDCX の編集] ダイアログが開きます。
独自の計算式を用いてカスタム変数を設定します。今回は、既存の BA データには無い「5~14 歳人口」変数を作成します。
これにより、すべてのフィールドが未選択の状態になりました。次に、計算に利用するフィールドのみを選択します。
ダイアログ右上の検索ボックスに、フィールド名もしくはエイリアスを入力することで、変数を検索できます。
[フィールド] 内のフィールド名をダブルクリックすると、式に追加することができます。
また、[確認] (緑のチェック マーク) をクリックすると、作成した式に問題が無いかを確認することができます。
使用するフィールドの集計時の按分方法を設定します。また、同時にエイリアスやカテゴリーを指定することもできます。
フィールド名 | エイリアス | カテゴリ | 年代 | 精度 | フィールド形式 | サマリー タイプ | 加重 | 割り当て方法 | 種類 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
D0007 | 2020 人口 5-9歳 | 既定 | 0 | Count | 合計 | なし | GEOM | Double | |
D0008 | 2020 人口 10-14歳 | 既定 | 0 | Count | 合計 | なし | GEOM | Double |
作成したカスタム変数は、フィールド一覧の一番下に追加されます。
JPN_EsriJapan_2024R2 データを使用してカスタム変数を作成する際に設定できる割り当て方法は、以下の通りです。
割り当て方法 | 説明 |
---|---|
None | 按分せずに、少しでも重なる場合は 100% 割り当て |
GEOM | 重なる面積比率に応じて割り当て (面積按分) |
2015/2020 人口 総数 (EJ) | 2015/2020 年の基本単位区の人口総数を重みづけに使用 |
2015/2020 人口 男 総数 (EJ) | 2015/2020 年の基本単位区の男性総数を重みづけに使用 |
2015/2020 人口 女 総数 (EJ) | 2015/2020 年の基本単位区の女性総数を重みづけに使用 |
2015/2020 世帯数 総数 (EJ) | 2015/2020 年の基本単位区の世帯総数を重みづけに使用 |
カスタム変数を使用する際のタイトルやアイコンなどを設定します。
最後に、作成した統計データ コレクションの名前を変更します。
作成した統計データ コレクションには、デフォルトでデータ ソースとして選択したフィーチャクラスの名前が付けられます。
[SDCX の編集] ダイアログ上の [パフォーマンス インデックス] の工具マークをクリックすると、集計パフォーマンスを向上させることができます。ただし、日本全国をカバーするレイヤーに対するインデックスのため、構築完了までに長時間処理 (30 分 ~1 時間程度) かかることにご注意ください。
商圏に対してカスタム変数として作成した「2020 人口 5-14歳」を集計します。
ツール実行が完了すると、マップに結果レイヤーが追加されます。集計結果を確認します。
「2020 人口 5-14歳」フィールド値が、以下の 2 つのフィールドの合算値であり、カスタム変数が正しく集計されていることが分かります。
この演習では、BA データを使用して統計データ コレクションを作成しました。さらに、カスタムの計算式を設定することで、既存のデータには無いカスタム変数を作成し、その変数を任意の商圏に集計しました。 また、以下のツールの操作を学びました。